鯨 統一郎の「邪馬台国はどこですか?」読了
2004年6月27日 読書
ISBN:4488422012 文庫 鯨 統一郎 東京創元社 1998/05 ¥651
鯨 統一郎 著 「邪馬台国はどこですか?」 ★★★
題名に惹かれて買ったんだけど,う〜んイマイチって感じだった。
本作は下記の6本の短編となっている。
それぞれ斬新な解釈をもって謎に挑んでいるけど,真面目に歴史書のように読んではダメです。軽くギャグ本もしくは戯言だと思って著者の言葉を笑い飛ばしながら読むのが良いでしょう。
・「悟りを開いたのはいつですか?」
どうやら仏陀は本物の悟りを開いてはないのらしい。
そうとなると今日まで続いているそれぞれ枝分かれした仏教の教義はどうなってしまうのだろうか?
・「邪馬台国はどこですか?」
どうやら邪馬台国は畿内でも九州でもなく東北の岩手なのらしい。
この仮説はなかなか面白い。研究者もダメもとで調査してみるのも良いかもしれないぞ。
・「聖徳太子はだれですか?」
どうやら聖徳太子は,推古天皇と同一人物らしい。さらに蘇我馬子とも同一人物であり,推古天皇の良い部分が聖徳太子で悪い部分が蘇我馬子なのだという。
荒唐無稽もいいとこだ。いくら小説とはいえ少々乱暴にすぎるんだが,いまある史実が絶対ではないので完全否定はできないんだよなぁ。
・「謀反の動機はなんですか?」
どうやら本能寺の変で織田信長が自害したのは明智光秀の謀反によるものなのだが,それは織田信長によって画策された自殺のための隠れ蓑であり,明智光秀はその絵図を了解した上で主人公を演じてただけなのらしい。
開いた口がふさがらないよ。よくもまあこんだ想像ができるもんだ。光秀のような知将が,今後の展開について読めないとは思えないので,これにはちょっと納得いかないね。
・「維新が起きたのはなぜですか?」
明治維新を起こしたのは,超能力を使った勝海舟の画策のものだったらしい。
はい,もう超能力とか言ってる時点で冷めます。
超能力とはいっても心理学でいう催眠術なんだけど,だからっておいおいって感じです。
・「奇跡はどのようになされたのですか」
イエスが磔の刑にあったとされてるが,ホントはイエスに成りすましたユダであったというのだ。
キリスト教者が聞いたら憤慨するではすまないであろう。まぁ私は無信人であるから,なんとも思わないんだがね。
・・・とまあこんなお話なんだが,短編であるがゆえに,QEDシリーズのような裏づけに乏しいのは否めない。なんか一つの題材に絞って長編を書いてくれたら面白いかもしれないな。
鯨 統一郎 著 「邪馬台国はどこですか?」 ★★★
題名に惹かれて買ったんだけど,う〜んイマイチって感じだった。
本作は下記の6本の短編となっている。
それぞれ斬新な解釈をもって謎に挑んでいるけど,真面目に歴史書のように読んではダメです。軽くギャグ本もしくは戯言だと思って著者の言葉を笑い飛ばしながら読むのが良いでしょう。
・「悟りを開いたのはいつですか?」
どうやら仏陀は本物の悟りを開いてはないのらしい。
そうとなると今日まで続いているそれぞれ枝分かれした仏教の教義はどうなってしまうのだろうか?
・「邪馬台国はどこですか?」
どうやら邪馬台国は畿内でも九州でもなく東北の岩手なのらしい。
この仮説はなかなか面白い。研究者もダメもとで調査してみるのも良いかもしれないぞ。
・「聖徳太子はだれですか?」
どうやら聖徳太子は,推古天皇と同一人物らしい。さらに蘇我馬子とも同一人物であり,推古天皇の良い部分が聖徳太子で悪い部分が蘇我馬子なのだという。
荒唐無稽もいいとこだ。いくら小説とはいえ少々乱暴にすぎるんだが,いまある史実が絶対ではないので完全否定はできないんだよなぁ。
・「謀反の動機はなんですか?」
どうやら本能寺の変で織田信長が自害したのは明智光秀の謀反によるものなのだが,それは織田信長によって画策された自殺のための隠れ蓑であり,明智光秀はその絵図を了解した上で主人公を演じてただけなのらしい。
開いた口がふさがらないよ。よくもまあこんだ想像ができるもんだ。光秀のような知将が,今後の展開について読めないとは思えないので,これにはちょっと納得いかないね。
・「維新が起きたのはなぜですか?」
明治維新を起こしたのは,超能力を使った勝海舟の画策のものだったらしい。
はい,もう超能力とか言ってる時点で冷めます。
超能力とはいっても心理学でいう催眠術なんだけど,だからっておいおいって感じです。
・「奇跡はどのようになされたのですか」
イエスが磔の刑にあったとされてるが,ホントはイエスに成りすましたユダであったというのだ。
キリスト教者が聞いたら憤慨するではすまないであろう。まぁ私は無信人であるから,なんとも思わないんだがね。
・・・とまあこんなお話なんだが,短編であるがゆえに,QEDシリーズのような裏づけに乏しいのは否めない。なんか一つの題材に絞って長編を書いてくれたら面白いかもしれないな。
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