幸田 真音の「eの悲劇―IT革命の光と影」読了
2004年9月6日 読書
ISBN:406274760X 文庫 幸田 真音 講談社 2004/05 ¥470
幸田 真音 著 「eの悲劇―IT革命の光と影 ★★★☆
著者初の連作短編集。だが,今までと同じように坦々と物語りは進んでいく。この人が書く主人公はいつも有能で切れる。今回も,今でこそ警備会社職員と落ちぶれてはいるが,元は証券会社のトップディーラーでエリート。そんな主人公の脇役として,いまでいう若者然とした元航空自衛隊が良い味を出している。別にエリートばかりが悪いとは言わないが,たまにはうだつのあがらないダメダメな人間を軸においた作品を書いてくれればいいなとも思うのである。サクセスストーリーなんかも良いかもしれない。「マネーハッキング」のような犯罪物をもう一度書いてくれるなら尚良いのだが・・・・・。今後も期待する。
幸田 真音 著 「eの悲劇―IT革命の光と影 ★★★☆
eビジネスで成功し時代の寵児となった男は,なぜ大銀行のビルから飛び降りようとしたのか。安値更新していた株が急騰,最新設備を誇る外資系通信会社で何が起こったか――証券会社を辞め,警備会社に再就職した中年男が直面する事件の数々。刻一刻と進化する経済社会を生き抜く人間たちを熱く描いた傑作!
著者初の連作短編集。だが,今までと同じように坦々と物語りは進んでいく。この人が書く主人公はいつも有能で切れる。今回も,今でこそ警備会社職員と落ちぶれてはいるが,元は証券会社のトップディーラーでエリート。そんな主人公の脇役として,いまでいう若者然とした元航空自衛隊が良い味を出している。別にエリートばかりが悪いとは言わないが,たまにはうだつのあがらないダメダメな人間を軸においた作品を書いてくれればいいなとも思うのである。サクセスストーリーなんかも良いかもしれない。「マネーハッキング」のような犯罪物をもう一度書いてくれるなら尚良いのだが・・・・・。今後も期待する。
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