ISBN:4043539010 文庫 加納 朋子 角川書店 2000/05 ¥560

加納 朋子 著 「いちばん初めにあった海」 ★★★

堀井千波は周囲の騒音に嫌気がさし,引越しの準備を始めた。その最中に見つけた一冊の本,「いちばん初めにあった海」。読んだ覚えのない本のページをめくると,その間から未開封の手紙が・・・。差出人は<YUKI>。だが,ちなみに羽この人物に全く心当たりがない。しかも,開封すると,「私も人を殺したことがあるから」という謎めいた内容が書かれていた。<YUKI>とは誰なのか?なぜ,ふと目を惹いたこの本に手紙がはさまれていたのか?千波の過去の記憶を辿る旅が始まった――。心に傷を負った二人の女性の絆と再生を描く感動のミステリー。


さずが加納朋子。綺麗に纏めるもんである。だが,今作は途中のだるだる感を少し感じた。まぁ気にする程度でもないが・・・。

■いちばん初めにあった海
ミステリ色は弱め。純文学テイストの心振るわせる物語。
友情の素晴らしさに感動。こういう友人が1人でもいるってのは幸せなことだな〜。読んでるときちょっと鬱状態だったので,とっても人恋しくなって,涙ちょちょぎれそうだった。

■化石の樹
こっちの方がミステリ色が強め。こっちの話の方が好みだな。
親の子供に向ける愛情が胸を打つ。昨今,ドメスティックバイオレンス事件が頻繁に報道されているだけに,こういった話に感動する。でも子供はあんまり好きじゃないんだけどね・・・。

総じて良いのだが,いままでの作品に比べると,いま一つという感じなので,星は普通の3つとしておく。

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