ISBN:4062639246 文庫 森 博嗣 講談社 1998/12 ¥770

森 博嗣 著 「すべてがFになる」 ★★★★★

孤島のハイテク研究所で,少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディングドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然,島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が,この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。


「四季」を読んだら,むしょーに読みたくなってしまった。
しかし,目的のブツは本棚の何処にしまったのかなんて,はるか忘却の彼方であって・・・・・。
縦に横にと無造作にぎゅうぎゅうと無理やり詰め詰めした本棚から,慎重に抜き出す作業に何分かかったろうか―――。
何とか抜き出してきたものの,本棚から崩れ落ちて見事にカドがへっこんだ数々の愛書たち。ブックオフにて数十円は安くたたかれるであろう姿に変えてまで抜き出した本こそが,この「すべてがFになる」である。

―――やべっ。かなり忘れてる。
PSソフトのシュミレーションゲームまでやったのに忘れてる・・・・・。
鶏なのか?オレってば鶏なのか?と自問したくなるほど情けない話だ。会社でイヤなことがあっても直ぐに忘れられるという利点以外ではホント使えない能力である。困ったもんだ。

気を取り直して読み終えたわけだが,やっぱり森博嗣の中では,コレが一番衝撃的だったなと再確認した。
「すべてがFになる」の”F”とは何か?おおよそ一般人には理解できないその答え。”F”の意味合いを知っていれば更に衝撃度は高かったろうに,数学や物理といった理系科目が大嫌いであったオレには知っているはずもなくて・・・・・。
そういえば,森著書の中で,「数学や物理を出来なかった人が文系という区分けに逃げるのであり,理系と呼ばれる人種で自分が理系であるという自覚を持つものはいないし,そもそも文系・理系といった概念すら持ち合わせていない」ってな記述があった。確かにコレには納得なんだが,現国や社会すら出来ない人は,どう区分けされんのでしょ?悲しいことに,その不定義な位置にいるオレ。どうなのよ!つづくっ!!!

基本的に同じ本を読み返すことは滅多にしないのだが,「四季」を読んだからという理由があったにせよ,このオレを再読させる気を起こさせてくれた本書に感謝。そして森博嗣に感謝。西之園萌絵再登場の新シリーズやいかに?評判はすこぶる悪いようですが・・・・・。

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