綾辻 行人の「暗黒館の殺人 (上)・(下)読了
2005年5月8日 読書
ISBN:4061823884 新書 綾辻 行人 講談社 2004/09/10 ¥1,575
綾辻 行人 著 「暗黒館の殺人」 ★★★★
発売日に買ったのはいいが,余りの分厚さとそれに加え上下巻というボリュームにずっと尻込みしていた。そして発売から8ヶ月経って,ようやっと読了するに至った。いや〜しかし長かった。読み終えるのに2週間もかかったよ。本格推理なだけに,斜め読みをするわけにもいかないし・・・・・,でも先を早く読みたいしというジレンマと戦いながら。まさに忍耐と根性で読み終えた1作でした。読書に忍耐や根性なんてそもそも必要なのかっ!って話だが・・・・・。
さてさて,
視点はくるくると切り替わる。はっきりいって混乱するのは目に見えている。つまり著者はわざと混乱させようとしている訳で,ココにトリックがあるのだということは,多くのミステリ読者ならば容易に気付くであろう。そう分かっていて尚,最後に「そういうことかっ!」って驚きを得られるのは,この長〜い作品の至るところで張ってきた細かな伏線の賜物だろう。しかし,このオチはいかがなものか?私の場合は,このシリーズを読み始めたのが遅かったので1年くらいしか待っていないのだが,8年も待たされた読者達はコレをどう受け止めるのだろうか?中には本を投げ出した人もいるかもしれない。「もう出ないんじゃないか?」と周りを心配させた作品を難産の末に発売まで漕ぎ着けたわけだが,なんか「無理やり引っ張って産み落とした」感が拭えない。ちょっと残念だ。どれだけ残念かというと,人気がなくて週刊誌の後ろの方に掲載されながらも楽しみにしていた漫画が突然,「戦いはいま始まったばかりだ・・・・・」とか,「真の物語はこれからだ・・・・・」とかいって無理やり終わるくらい(編集部に打ち切られるくらい)残念である。まぁイロイロと言いたいことも多い作品ではあったが,こうして館シリーズを読むことが叶ったことは素直に嬉しい。なにやら次回の構想もあるようなので,また長い間待つことになるかもしれないが,気長に待つことにしよう。
じゃ,最後に館シリーズの順位づけをしておく。
1位:時計館の殺人
2位:十角館の殺人
3位:暗黒館の殺人
4位:迷路館の殺人
5位:黒猫館の殺人
6位:水車館の殺人
7位:人形館の殺人
綾辻 行人 著 「暗黒館の殺人」 ★★★★
---上巻より---
九州の山深く,外界から隔絶された湖の小島に建つ異形の館―暗黒館。光沢のない黒一色に塗られたこの浦登家の屋敷を,当主の息子・玄児に招かれて訪れた学生・中也は,<ダリアの日>の奇妙な宴に参加する。その席上,怪しげな料理を饗された中也の身には何が?続発する殺人事件の”無意味の意味”とは・・・・・?シリーズ最大・最深・最驚の「館」,ここに落成!
---下巻より---
十八年前に暗黒館で起こった殺人と不可思議な人間消失の謎を追ううち,遂に玄児の口から語られる<ダリアの宴>の真実,そして恐るべき浦登家の秘密・・・・・。いつ果てるとも知れぬ嵐の中,犯人の狂気はさらなる犠牲者を求め,物語は悲しくも壮絶な破局へと突き進む!構想から完成まで八年の歳月を費やした比類なき巨大建築。ミステリ作家・綾辻行人の全てがここに結実!
発売日に買ったのはいいが,余りの分厚さとそれに加え上下巻というボリュームにずっと尻込みしていた。そして発売から8ヶ月経って,ようやっと読了するに至った。いや〜しかし長かった。読み終えるのに2週間もかかったよ。本格推理なだけに,斜め読みをするわけにもいかないし・・・・・,でも先を早く読みたいしというジレンマと戦いながら。まさに忍耐と根性で読み終えた1作でした。読書に忍耐や根性なんてそもそも必要なのかっ!って話だが・・・・・。
さてさて,
視点はくるくると切り替わる。はっきりいって混乱するのは目に見えている。つまり著者はわざと混乱させようとしている訳で,ココにトリックがあるのだということは,多くのミステリ読者ならば容易に気付くであろう。そう分かっていて尚,最後に「そういうことかっ!」って驚きを得られるのは,この長〜い作品の至るところで張ってきた細かな伏線の賜物だろう。しかし,このオチはいかがなものか?私の場合は,このシリーズを読み始めたのが遅かったので1年くらいしか待っていないのだが,8年も待たされた読者達はコレをどう受け止めるのだろうか?中には本を投げ出した人もいるかもしれない。「もう出ないんじゃないか?」と周りを心配させた作品を難産の末に発売まで漕ぎ着けたわけだが,なんか「無理やり引っ張って産み落とした」感が拭えない。ちょっと残念だ。どれだけ残念かというと,人気がなくて週刊誌の後ろの方に掲載されながらも楽しみにしていた漫画が突然,「戦いはいま始まったばかりだ・・・・・」とか,「真の物語はこれからだ・・・・・」とかいって無理やり終わるくらい(編集部に打ち切られるくらい)残念である。まぁイロイロと言いたいことも多い作品ではあったが,こうして館シリーズを読むことが叶ったことは素直に嬉しい。なにやら次回の構想もあるようなので,また長い間待つことになるかもしれないが,気長に待つことにしよう。
じゃ,最後に館シリーズの順位づけをしておく。
1位:時計館の殺人
2位:十角館の殺人
3位:暗黒館の殺人
4位:迷路館の殺人
5位:黒猫館の殺人
6位:水車館の殺人
7位:人形館の殺人
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